代々木ゼミナール造形学校
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デッサン基礎講座
デッサン基礎講座
デッサンのモチーフとしてよく用いられる物を、制作過程と解説を通して学んでいきます。
デッサン基礎講座1「リンゴ」
デッサン基礎講座2「ガラス瓶」
デッサン基礎講座3「手」
デッサン基礎講座1「リンゴ」
制作過程
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●プロセス1
リンゴらしい形(図A参照)を探りながら日向と日陰の範囲(図B参照)をイメージする。構造的な成り立ちや、形態の響き合い(図C参照)を確認する。
●プロセス2
描写を進めながら、輪郭の形を整える。リンゴのように固有色の濃いものを描くときは、中盤までは比較的柔らかめの鉛筆(HB~4B)を使えば、色のニュアンス(図D参照)を再現しやすい。
●プロセス3
これまでに抽出した形(色面)のそれぞれを、強調したり、押さえたりして見せ方を決める。色のニュアンスと空間感を整え完成とする。
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解説図
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●図A●
強い形の変化の連続(稜線)を実線で表した図。
強く湾曲するところと、平らに延びるところがある。輪郭や稜線それぞれのズレが形態感として表れる(立方体では輪郭線と稜線がズレることがない)。
●図B●
日陰の範囲を点線で囲んだ図。
常に光源の位置を意識することが大切。光は対象の形態に沿って陰影を展開させる。また陰影を描くことで水平な台上にリンゴが置かれているという状況や、両者の関係を具体的にすることができる。
●図C●
強く隆起する部位を楕円で示した図。
このような特徴的な形は響き合いながら輪郭部へと回り込む。それが面の方向性として感じられる。
●図D●
反射光に照らされる部位を点線で囲んだ図。
対象は周囲から様々な影響(反射の照り返しや写り込み)を受ける。面の方向にしたがって、色も異なって見える。
○制作にあたって使用した用紙と画材
画用紙/鉛筆(4H~4B)/練り消しゴム/消しゴム
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デッサン基礎講座2「ガラスビン:ワインビン(緑色)」
制作過程
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●プロセス1
まず各部の比率を整える。そのとき以下の二つの点に注意する。
1.観察する目の位置を定める。
(解説図A参照)
2.構造上の中心軸を想定する。
(解説図B参照)
●プロセス2
写り込む物の形などを具体的に意識しながら描き進める。
(解説図C参照)
●プロセス3
ガラスの物としての素材感を表現する。その厚みや滑らかさ、硬質な印象などを意識する。
(解説図D参照)
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解説図
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●図A●
同じ形でも見下ろす角度の差によって見え方が異なる。見え方の変化の度合いを比較しながら作業する。
●図B●
このビンは回転体と呼ばれる構造で、水平断面は円形になる。また回転軸を通る垂直断面は、常に軸の左右対称形になる。
●図C●
ビンの垂直面と湾曲面とでは写り込みによる調子の展開が非常に異なる。例えば作例では矢印の部位にハイライト(窓・照明)が表れる。また写り込む形はビンの湾曲に沿って変形する。
●図D●
「楕円」や「円筒」といった観念的な形にとどまらず、ガラスという素材でできた立体物としての形を表現する。
○制作にあたって使用した用紙と画材
画用紙/鉛筆(4H~4B)/練り消しゴム/消しゴム
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デッサン基礎講座3「手」
制作過程
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●プロセス1
ポーズ(動き)と構図を同時に検討する。
繰り返し、線を描き重ねるようにして、自然なつながりを選び出す。
動きの印象は画面に表れる形の「角度」で考えるより、「関節の位置」の変化を検討するとより立体的にイメージできる。
●プロセス2
ポーズをとった時に生じる変化・表情を観察する。特に緊張と弛緩、伸張と凝縮といった対比に注意する。 日向と日陰の関わりを観察し、動きや構造が明瞭になるように光源の位置を定める。また、最も明るい部位(面の角度)を確認する。
●プロセス3
情報を収集する気持ちで表情を描き出す。この時、稜線部に表れる凹凸に関連付けて、輪郭部の形を調整する。
表情を描き出してくると、まず日向部分が固有色に近いトーンになる。この明るさを基準にして、陰影部が完成時にどれくらい暗くなるかを想定する。
●プロセス4
描き出した表情に密度を与え、具体的な形態感が得られるまで描き込む。
様々な要素のうち、どのコントラストを強く見せるか、そのためにどの表情を抑えて描くかなどを吟味し、定着させる。
○制作にあたって使用した用紙と画材
画用紙/鉛筆(4H~4B)/練り消しゴム/消しゴム
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