芸術学科 美術史学・美学


芸術学科

「芸術学」って、何だろう?



今日さまざまな分野で、人類のこれまでの「あゆみ」を再考しようという機運が高まっています。芸術・表現・創造……こうした言葉と領域を今一度考え直してみること。そして芸術を文化の根幹を形づくるものとして捉え直し、その意義を深く省察すること。それが「芸術学」というフィールドの中心課題です。日本でも80年代以降「芸術学」の視野から創造の場を捉え直そうとする試みが始まりました。従来の美術史学と美学を融合する形で1910年代にヨーロッパで形成された「芸術学」は、日本でも戦後、国公私立の美術大学を中心に専門の科が開設されてきました。しかし、現在も「芸術学科」が設置されている大学の数はさほど多くありません。

土日部授業時間
土日基礎部授業時間


土日部授業時間
土日基礎部授業時間



東京芸大コース
日本における芸術学の先駆的存在である東京藝大芸術学科を第1志望とする生徒のために、英文和訳・歴史論述・小論文の3科目を中心に美術史・美学の入門講座を交えて、独自のカリキュラムによる授業を行います。出題する演習問題はいずれも藝大入試の傾向をふまえて吟味したオリジナル問題。解説授業は答案添削を反映させ無理なく無駄なく行います。また「教養主義」に基づく藝大入試に備えるため、歴史では日本史・世界史の両科目の解説を聴講(演習時は選択)できる等、偏りのない知識と理解力の養成を目指します。
※素描入試の対策については、まず芸術学科担当講師にご相談ください。
芸大基礎コース
国公立大学「人文学系」の最難関校の1つとして知られる、東京藝術大学芸術学科を目指す高2生以上のために、土曜午後3時間を使って、藝大入試に必要な「英文和訳」「歴史論述」「作品鑑賞論文」の基本的論述・記述力を養う講座です。藝大2次レベルの論述・記述力こそ、「付け焼き刃」の効かない、根底的な思考力・分析力が必要とされる本格派レベル。受験学年になる前に、少しずつ着実に実力を養成しておくのが、藝大現役合格のための最良の対策法です。

藝大芸術学科の合格に向けて
東京藝大の入試は、大学入学共通テストと2次試験が課されます。芸術学科の定員20名という狭き門を突破するためには、共通テストだけでなく2次試験も高得点が要求されていると言えます。
2次試験での論述力を重視している藝大芸術学科であるため、日頃から問題に解答できるような力を養う必要があります。

「英語4技能」より大切なこと
藝大芸術学科は70年の歴史において、美術史・美学の研究者、ならびに研究能力の高い学芸員を育ててきた大学です。英語学習1つとっても、文化学の研究者としてまず必要とされるのは、英語で書かれた研究論文の「読解力」であり、また、その理解を日本語にする「翻訳力」です。 ビジネスに必要なオーラルコミュニケーションの前に、まず英語と日本語の読解力と記述力の根底を、どれだけ着実に養成するか。藝大2次試験の論述は、旧帝大系の人文系学部の入試と肩を並べる本格的な論述試験。それは将来、有望な研究者・学芸員になるための資質を問う試験なのです。目先の大学入試の変更ばかりに気を取られていては、藝大合格はおぼつきません。

2次対策こそ、ゆっくり着実に
日本語も含めて、言葉に関しては「話す」「聴く」よりも、「読む」「書く」能力の方が優れている場合が少なくありませんし、研究者としては後者の方がむしろ有望なのです。国公立大学の中でも最も本格的な論述を課す藝大芸術学科に合格するために、ここ30年にわたって優に200名を超える藝大生を育てた造形学校芸術学科の伝統あるプログラムを、今こそ活用していただきたいと思います。