皆さんは「映像」という言葉から、どのようなものを想像しますか?
テレビ、映画、アニメ、CG、メディアアートなど、様々なものがあります。また、これらはどのようにして作られるのでしょうか?制作の根本は、デザインや絵画、彫刻制作など、すべてに共通することがあると言います。それは、どの分野でも一線で活躍されている方々は「すべての要素を根拠に基づいて決めていく」ということです。一つひとつのプロセスは、とても単純で誰でも分かるし、誰にでもやれるものです。そういうことを積み重ねていくことによってプロのレベルに至るのです。
今回は、東京造形大学でデザインや美術を総合的にとらえた造形の基礎を教えていらっしゃる田窪さんに話していただこうと思いました。そういう視点に立って、映像についての話を聞けると思ったからです。
CMなどの映像を取り上げ、制作プロセスを誰にでも分かるようにお話をしていただき、皆さんに簡単なワークショップに挑戦していただこうと思います。その体験によって、「あぁ、自分でもちょっと意識すればこんなことができるんだ!」「作ることって楽しいね!」と思っていただけると思います。
美大の先生が中高生に向けて、将来の「しごと」をわかりやすく解く講演会
2013年10月6日(日) 13:00~15:00
【費用】参加費無料
【定員】30名(定員に達し次第、受付終了となります)
【申込】事前申込
【お問い合わせ】代々木ゼミナール造形学校/フリーダイヤル0120-71-4305
すべての要素を根拠に基づいて決めていく
東京造形大学 教養科目部会教授
田窪麻周 さん
現在、様々な映像が世の中に溢れています。私たちは、何気なくそれらを見ていますが、退屈なものはありません。どれも制作した人々が工夫を凝らして、誰よりもいいものを作ろうと切磋琢磨して出来上がったものだからです。だいぶ前のことですが、松任谷由実さんがラジオで、このようなことをおっしゃっていました。「自分の感動や悲しみを表現するのはアマチュアのレベル。他人の感動や悲しみでも自分のものとして表現できてこそプロと言える」と。つまり、映像表現においても、面白さや感動は意図的に作られているということを感じさせないくらい練り上げて作られているのです。
感動CMやおもしろCMを例に、どのようにして作られているのかということを作り手側の視点に立ってお話したいと思います。そして、自分で撮った映像もちょっと意識的に加工するだけですばらしいものになることを実感していただけると思います。
講師紹介
田窪麻周
1959年 愛媛県生まれ
1984年 東京芸術大学工芸科漆芸専攻卒業
1986年 東京芸術大学大学院美術研究科修士課程漆芸専攻修了
1988~2000年 ウィーン・インターナショナルスクールにて、インターナショナルバカロレアコースの美術指導にたずさわる
2000年 東京造形大学着任
総合的な視点に立って、美術・デザインを全般的にとらえた指導を行っている。