彫刻科
かたちを観る。カタチを考える。
普段当たり前に見ている自分や家族、友人の顔、動物や植物、乗り物や身の回りの道具にいたるまで、すべてのかたちに意味があります。そのようなかたちはどのように生まれ、なぜそう見えるのでしょうか。かたちを観てつくり、その不思議にふれることが「彫刻」の第一歩です。かたちの成り立ちを理解し構成する力は、VRやデジタル造形技術の普及によって、今さらにその価値を深めています。受験を通して彫刻を学ぶことは、作品をつくる楽しさだけにとどまらない、将来の職業を選ぶ土台作りにもつながる大切な経験になるでしょう。
●彫刻の基本を大切に
彫刻科は「彫刻作品を作るための力」を身につけることを最も大切にしています。深い自然観察とデッサンに基づく立体作品の構想力や、塑造における芯棒の構成力は彫刻の基本であると同時に、全ての試験課題に応用できる洞察力を育みます。
●一人ひとりに寄り添った指導
少人数制を活かした、一人ひとりに寄り添った指導を実現しています。各自の学習状況や志望校に応じたカリキュラムを検討し、それぞれの合格へのロードマップを受験生と講師が共に考え実践することで、合格を確実なものにします。
●作者としての自信をつける
彫刻制作を通して得られるものは、観察眼や造形力だけではありません。自分の力だけで立体作品を完成させるという経験は、誰かに何かを伝えたり、自分を表現することに対して自信を持つきっかけになります。自立した表現者への第一歩を共に踏み出しましょう。
●かたちを「芯」から立ち上げる「彫刻」
自然のかたちは、それぞれ特有の硬さや重さ、バランスを持っていて、地球の重力を受けながら「立ち上がって」います。粘土を用いる塑造は、作りたいかたちが重力に負けず、かつそのボリュームを支えるための「芯棒」を作ることから始まります。
彫刻科では、いい彫刻制作のために、常に精度・強度の高い芯棒を作ることを重要視し、丁寧な指導を心がけています。道具の使い方からひとつひとつ一緒に学んでいきましょう。
●かたちの「芯」を見抜くための「デッサン」
石膏デッサンでは古典彫刻に表現されている、人体の構造や軸性、動きなどを観察しながら、かたちを「掴み」「触る」ように描写することによって理解し、立体や空間を構成・構築する感覚を身につけます。